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●藤ノ木古墳 ふじのきこふん

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 奈良県生駒郡斑鳩(いかるが)町の法隆寺西南約350mにある6世紀後半の古墳である。1985(昭和60)年7月から12月までにかけて斑鳩町教育委員会・県立橿原考古学研究所が発掘調査を行った。この古墳は直径40m,高さ8mの円墳で,石舞台古墳に匹敵する長さ13.9mの横穴式石室の内部には,全面朱塗りの家形石棺が密封されたまま安置されていた。石棺のまわりには馬具・武器・武具・土器などの副葬品が未盗掘の状態で発見された。特に金銅製の馬の鞍(くら)金貝の意匠は,鬼神・竜・鳳・虎・獅子・象などを配し,彫金技術の粋をきわめたもので,被葬者の権威を示すものである。鑑定の結果,被葬者2人はともに男性で,一人は青年(17〜25歳)で身長164cm,血液型B型,もう一人は成人(20〜40歳)で足が長く,B型であることがわかった。頭の骨がこなごなになっていることから異常な死に方を想起させる。587年に蘇我氏によって殺害された穴穂部皇子と宅部皇子の2人と推定されている。