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●童唄 わらべうた

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 現在童唄として扱われているものをごく大雑把に整理してみると次のとおりになる。なおここに童唄として対象にするものは,創作童謡とも呼ぶ,後に大人が子供にうたわせる意図をもってつくったうたは,すべて除く。ただ紛らわしいのは,後につくられた童謡のなかには,伝統的な童唄を原型としたものがかなり多く,歌詞・リズムまでそのまま一部に取り入れているものが多い。これらの原曲は大部分が古くから子供の間に伝承されて来た童唄で,つくられた年代などははっきりしないがほとんど室町時代以後で江戸末期から明治後期に及んで流行したものである。明治年間の小学唱歌のなかにも,こういう童唄の影響を見ることができる。分類整理の結果は,

 1.遊戯唄

  (A)軒遊びに伴うもの

 これは年齢的には学齢前後の,まだ多少親の監視の下にあり,庭前とか軒下とかいう屋敷まわりで遊ぶ時期のもの。

 例 手毬歌・お手玉唄・羽子つき・手合わせなど

  (B)外遊びに伴うもの

 これは(A)の遊びより少し年齢が高くなり,集団で遊ぶようになるころのもの。

 例 縄とび鬼ごと・かくれんぼ・かごめかごめ,など

 2.天体気象・動植物など自然を対象とする唄

 例 月・風・夕やけ・雀・とんぼなど

 3.歳時に関するうた

   正月・七草雛祭り・七夕・盆・十日夜など

 4.子守唄 子守が唄う遊ばせ唄・眠らせ唄(これとは別に子守が身の上などについてうたうものも子守唄というが,これは作業唄に入れるべきもの)

 5.からかい唄・はやしことば,ほか

 子どもが遊びのなかでお互いにはやしたり,からかったりする唄 以上の童唄の一つ一つを挙げることは不可能である。幸い近年童歌の研究が盛んになり豊富な例が集められており,立派な参考書が多数刊行されている。

〔参考文献〕尾原昭夫『日本のわらべ唄 室内遊戯歌編・戸外遊戯歌編』1975,社会思想社

町田嘉章・浅野建二編『わらべうた―日本の伝承童謡』岩波書店