●和紙 わし
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わが国で昔から梳いている手すき紙を言う。その原料は雁皮(がんび)・楮(こうぞ)・三椏(みつまた)の外皮の長い繊維をからみ合わせて,気孔が多く軽くてやわらかい紙ができあがる。日本の製紙業は,古代に大陸から技術が入るが,その後独自の発展をなし,江戸時代には諸大名の各藩の特産品として保護育成された。その製法は,原料木を10月中旬ごろから伐採しこれをこしきにかけた釜で蒸し,皮をはぎ,天日で干すと黒皮ができる。黒皮を小川の水に浸し,小刀で表皮の黒皮を除き,内皮の白皮にして干して保存する。使用するときは,流水に浸し釜に入れて灰汁で煮て,それを笊(ざる)に入れて流水で洗浄する。石盤や木板の上に乗せて槌や棒でたたいて繊維を分解させる。漉き船という大きな木箱に水とともに入れて混ぜ合わせ,粘着料であるねりのとろろあおい,またはねりうつぎを入れて撹拌する。竹簀(す),かや簀を枠に入れて,漉き船の材料を漉き水を切り,一枚ずつ刷毛で板に張って干す。