●倭寇図巻 わこうずかん
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明末における倭寇の盛んな活躍は、明国の人々に、日本に対する深い関心を惹き起こしたのである。このような日本と明国との間の国際関係を背景として、この緊張した雰囲気で『倭寇図巻』は描かれ、完成したのである。絵画史料をいろいろ見ても、倭寇の風俗に関する絵画史料で今残っているものはほんとうに少ない。この点から言っても『倭寇図巻』はとくに優れた稀少価値をもっている。『倭寇図巻』旧題は、「明仇十洲台湾奏凱図」と言った。これが描かれた時期は、明末清初(17世紀)であると推定され、筆者が、明時代における画家として有名な仇英(仇十州)説は疑問。図巻は長巻で、天地は32cm・全長は522cmである。この『倭寇図巻』は、絹本着色で最も優れた絵の一つ。海上の戦闘場面が興味深い。