●ローランの歌 ローランのうた
ヨーロッパ フランス共和国 AD1098 フランス王国
フランス最古の武勲詩。1098〜1100年ごろの作制。作者は不明。778年カール大帝がスペイン遠征の帰途,ピレネー山中の谷間でバスク人に襲われ後衛部隊が全滅した事件が素材。作品では,カール大帝のキリスト教軍とスペインの異教徒サラセン軍との戦いがテーマで,戦士たちの武勲が称賛されるとともに十字軍的色彩が濃い。カール大帝軍がスペインからの退却時ロンスヴォー峠において,味方(サラセン王への使者にされたローランの義父ガネロン)の裏切りでサラセン軍に襲撃される。大帝の甥で忠臣のローランは,同僚戦士の忠告に従わず救援を求めないで全員戦死する。大帝は復讐(ふくしゅう)戦を行い大勝利を収める。大帝の偉業・十字軍精神・キリスト教の勝利を称えた内容。首長や教会への忠誠心を育成,カペー王朝の政治的統一のための宣伝の役割を果たし,同時に戦士を激励し慰めた詩。