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●ローマ法大全 ローマほうたいぜん

ヨーロッパ ヨーロッパ AD528 

 東ローマ皇帝ユスティニアヌス(大帝)が528年勅法を発布し,トリボニアヌスら10人の編さん委員を任命して編さんさせたローマ法の集大成。西ローマの一部を含めユスティニアヌス帝の支配地域で施行されたが,後には東ローマ帝国でのみ効力を有した。全体は次の4部から成る。(1)パピニアヌス=パウルスなど従来の古典法学者の法学説を集成・修正した『学説類集』(あるいは『会典』50巻,533年完成。(2)法学生の教科書として編集された『法学提要』,4巻,533年完成。(3)ハドリアヌス帝以来の歴代皇帝の勅法を選び整理した『勅法類集』,12巻,534年完成。(4)534年以後帝の死に至るまでの158の勅法を集めた『新勅法』。前の3部はラテン語,最後の『勅法類集』はギリシア語で書かれている。古典時代の法学説を資料として収集しているが,現行法として編さんされたため時代に対応した修正・削除・変更がなされている。このため後世各法文を精密に解釈することが行われ,とりわけボロニャで註釈学派による研究が盛んとなった。『ローマ法大全』という名称は,17世紀にディオニシウス=ゴトフレドゥスが『教会法大全』に倣って命名したものである。