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●六歌仙 ろっかせん

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 平安初期の文徳天皇光孝天皇の時代(850ごろ〜887ごろ)に活躍した在原業平・大伴黒主・小野小町・喜撰法師・僧正遍昭・文屋康秀の六人の優れた歌人に対してつけられたもの。「仙」は高尚な人の意で,六人の高尚の人の歌の意である。優れた歌人の意味であるが,六歌仙の『古今和歌集』での評は必ずしもよくはなく,大伴黒主は「そのさまいやし」と評されている。他の五人については,在原業平「その心あまりて,詞たらず」,小野小町「あはれなるやうにて,つよからず」,喜撰法師「詞かすかにして,始め終りたしかならず」,僧正遍昭「まことすくなし」,文屋康秀「詞はたくみにて,そのさま身におはず」というものである。漢詩文時代から和歌文学への過渡期に,六歌仙と言われる人々のいたことは,和歌文学へのはずみに大きな力となり,指針になった。

〔参考文献〕高崎正秀『六歌仙前後』1944,青磁社