●ロストウ
北アメリカ アメリカ合衆国 AD1916
1916〜 アメリカの経済学者。経済成長論の分野に独自の発展史観(経済成長段階説)を提唱したことで著名。マルクスの原始共産制・奴隷制・封建制・資本主義・社会主義という発展段階説に対して,彼は伝統的社会・先行条件準備期・離陸期・成熟への前進期・高度大衆消費社会という5段階を経て経済成長は進行すると考える。この段階論の中心的概念は,第3期の離陸期である。実際の歴史上の対応としては産業革命期に当たる。離陸期の特徴は,投資率が国民所得の5%前後から10%以上へと飛躍的に上昇し,かつそれが持続すること,高い成長力を有する 1 ないし複数の工業部門が主導的となること,経済成長を持続させ得る政治的・社会的制度の存在あるいは急速な登場などが挙げられ,およそ数十年間という1世代期間程度のものであるとされる。またこの概念は,経済成長をめざす発展途上国にとって,貧困の悪循環から逃れ出る条件を考える際にも重要なものである。〔参考文献〕ロストウ,木村健康他訳『経済成長の諸段階』1974,ダイヤモンド社