●ロスチャイルド
ヨーロッパ 英国 AD
イギリスのユダヤ系金融財閥。ロスチャイルド(ロートシルト)家初代のマイヤー=アムシェル(1743〜1812)は,ドイツのフランクフルトでヘッセン選帝侯お抱えの銀行家として巨富を蓄えた。その三男ネーサン=マイヤー(1777〜1836)は18世紀末にイギリスに渡りロンドンで金融業を始めた。折からヨーロッパ諸国はナポレオン戦争中で資金繰りに困っていたが,彼は各国政府に1億ポンドを融資して一躍名声を高めた。その後は保険業や鉄道業にも進出し西ヨーロッパの金融界に君臨した。彼の兄弟たちもヨーロッパ各地に支店を出し,同家は政治的にも大きな影響力をもつに至った。ロンドンのロスチャイルド家では,ネーサン死後も,ディズレイリ内閣によるスエズ運河株式の買収(1875)に400万ポンドを融資,また第一次世界大戦中には莫大な戦費調達と引き換えに,戦後のユダヤ人国家建設を認めさせる(バルフォア宣言,1917)など,国際政治上に大きな足跡を残した。