●ロゴス
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広く感性を意味するパトスと対になる概念。感性に対するものとして広く理性・論理を意味する。それはまず人間の合理的・概念的な認識能力である。ここで最も重要なのは,ことばによる思考・表現である。ロゴスは本来はことばを意味するギリシア語であった。ヨハネ伝冒頭の〈初めにロゴスありき〉のロゴスをことばと解するのは,人間の本質がことばにあるとするところからもきている。しかし宗教的には,ロゴスとは世界創造の神であり,また神の子のことばとして現れた理法・摂理である。こうして,理性的認識が一貫した整合的認識であるのに対応して,世界の事物の存在のなかにある整合的な秩序・理法をロゴスは意味する。このロゴスは世界存在の必然的な法則性であり,それはまた運命・宿命をも意味する。ロゴス的なものは整合的であり明晰であり客観的であり,学問の上では近代までは圧倒的な優位にあったが,前世紀以降,その反面への関心が高まってきている。