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●六道絵 ろくどうえ

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 六道とは,六種の所趣の道の意味で,(1)地獄(2)畜生(3)餓鬼(4)人(5)天(6)阿修羅の六界をいう。六道絵はそれらの様子を書いたものをいうが,「地獄草紙」「餓鬼草紙」「病草紙」なども広い意味での六道絵に入る。六道のうち天以外はいずれも苦の世界で衆生は生前の業によって,死後に行く世界が決まるとされている。地獄の観念は古くインドよりあり,絵にも書かれている。また円を5ないし6に分けた五趣六道の絵もアジャンターの壁画にみられる。この地獄の観念が明確になるのは中国に入ってからで,日本では源信の『往生要集』が有名である。日本の六道絵としては,平安時代仏名会に地獄屏風が使用されたが,現存のものはない。前記の三つの草紙が病草紙を人界として,六道絵のうちの三つであることが想定されている。鎌倉期の有名なものに近江来迎寺「十界図」「北野天神縁起絵巻」のうちの日道の六道廻りの部分,「春日権現験記」の地獄の部分などがある。