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●録事司 ろくじし

アジア 中華人民共和国 AD 

 中国,元朝独自の都市行政制度。従来,中国の都市にはその都市の行政のみを担当する独立した官衙は置かれず,府城・州城といえども城外の郷村とともに倚郭県の管轄下にあった。ところが路・府・州・県体制をしいた元朝では,路総管府の置かれた全国100余の大都市に録事司がおかれ都市行政を担当したのである。たとえば真定路城には録事司と真定県の二官署が置かれたが,録事司は専ら城内をおさめ,真定県は城外をおさめた。録事司の職権には警察権・徴税権・裁判権などがあった。録事司の官員については『元史』百官志に,録事司は秩正8品で城中の戸民の事をつかさどる。1261年(中統2),詔して民戸の数を調べ官員数を定めた。2,000戸以上に録事・司候・判官おのおの1員を設けた。1283年(至元20),達魯花赤1員をおき,司候を省き,判官に捕盗の事を兼ねさせた,とある。

〔参考文献〕愛宕松男「元代都市制度とその起源」東洋史研究3―4,1938