●六郷満山 ろくごうまんざん
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豊後国東郡六郷に分布する天台系修験寺院の総称。六郷は来縄・田染・安岐・武蔵・国東・伊美の六郷をさすが,実際には豊前宇佐郡封戸郷,豊後速見君山香郷も含まれる。個々の寺院をさす場合には六郷山何々石屋・何々寺と称してきた。六郷満山全体は,本山・中山・末山の各本寺からなり,それぞれが多数の末寺を有している。つまり“惣山一寺”形式と呼ぶべき形態を備えており,他の地方には類例のない独特なものといえる。六郷満山は人聞菩薩の開基と伝え,覚満・能智・能行などの僧が巡行したとされるごとく,宇佐八幡宮やその神宮寺の弥勒寺,彦山修験などとも密接な関係をもって発展し,法華経8巻28品に擬せられた28本寺が成立している。また神功皇后・隼別皇子をはじめとする六所権現を祀り,仁聞菩薩修行の霊窟を巡拝抖撒する回峰行が21年目あるいは31年目ごとの春に行われてきた。また修正鬼会・石仏などに注目すべき文化財を伝えている。