●六月一日 ろくがつついたち
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旧暦6月1日を,年中の1日のなかでもとくに重視してきた。この日の名称にはその行事とつながるものが多い。中国地方から近畿をへて中部地方北部にかけてはコオリノツイタチ(氷の朔日)・ヒムロノツイタチ(氷室の朔日)と呼び,近畿と東北ではハガタメツイタチ(歯固め朔日)と呼ぶが,これは正月の歯固め餅を凍み餅として保存しておいて食べたり,正月の氷を氷室に入れておいたのを食べたことによる。また関東から中部,東北地方にかけてキヌヌギツイタチ(衣脱ぎ朔日),ムケノツイタチ(剥けの朔日)というのは,この日は蛇が桑の木の下で脱皮するとして,桑畑に入ることを戒めるからである。6月1日をこのような特殊な日とするのは,前半年をほぼ終え,災厄の多い夏を前にして,ここで正月に相当する新しい1日を迎え,正月の食物を食べ,半年の生活を脱皮新生しようとするのであろう。〔参考文献〕柳田国男編『歳時習俗語彙』1939,国書刊行会