50音順    検 索

●良弁 ろうべん

アジア 日本 AD689 

 689〜773(持統3〜宝亀4)東大寺開山として名高い奈良時代華厳宗の学僧。近江または相模の出,百済系渡来人の後裔といわれる。岡寺の義淵に師事して初め法相宗を修め,740年,東大寺の前身というべき金鐘寺において新羅の学僧審詳を招いて華厳経講を創設した。742年,金鐘寺をもって大和国国分寺に指定されるや,翌正月,金光明最勝経の講説を行い,いわゆる鎮護国家仏教の宣揚を進めた。華厳経の化身たる盧舎那大仏造像にあたって,橘諸兄とともに聖武天皇を補佐し,東大寺造立とともに初代別当となる。学僧としての説得力と政治的手腕にみるべきものがある。聖武天皇死亡ののち,生前看病にあたった事蹟を賞され大僧都に昇進。760年(天平宝字4)には仏教界の頽廃を憂え僧階の改正にあたらんとした。東大寺開山堂には壮年期を想わせる良弁像を安置し,良弁杉など彼の説話にかかわるものも残っている。道鏡・実忠・永興らの弟子がある。

01