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●列子 れっし

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 中国古代の思想家およびその著書。列禦寇の名は『荘子』にみえるが,伝記は不明である。列禦寇の著書『列子』は,天瑞・黄帝・周穆王・仲尼・湯問・力命・楊朱・説符8篇からなる。今本の『列子』は,東晋の張湛の注と漢の劉向の叙録が付されており,先秦諸子と漢人の論説と東西両晋の仏教思想が収められている。『列子』の学説は,『老子』の学説を祖述しているが,天瑞篇は『老子』の字宙論を一歩すすめて,宇宙の根本原理から森羅万象が生じるありさまを精密に説いたものである。楊朱篇は楊子自愛説を知るための貴重な資料である。唐代になると,宗室李氏は同姓である老子(李耳)の子孫を自称し,道教に保護を加え,741年(天室1)に『列子』に『沖虚真経』という号を贈った。宋の景徳年間(1004〜1007)になると,『列子』はさらに『沖虚至徳真経』と名づけられ,『老子』『荘子』とともに道教の根本経典に数えられるようになった。