50音順    検 索

●歴史(ヘロドトス) れきし

AD 

 前492〜前479年のあいだ,3次にわたって行われたペルシアのギリシア侵攻,いわゆる「ペルシア戦争」の歴史。全9巻からなり,第1巻がクレイオ,第9巻がカリオペというように,それぞれにミューズの名がつけられている。『歴史』の叙述はペルシア戦争だけでなく,遠い原因を神話,説話の領域にまで求め,歴史的事実としてはクロイソスにいたるまでの歴代のリュディア王におよんでいる。実際のペルシア戦争の歴史は第7巻から第9巻にいたる最後の3巻にあてられている。この著作は著者ヘロドトス自身の広い世界にわたる旅行と調査研究の成果であり,各地各民族の地誌,風俗習慣の詳細な記述,多くの説話など,脱線,余談がいたるところにみられ,これが本書の魅力の一つともなっている。しかし,価値はあくまでも史書としてのそれであり,古代ギリシア・古代ペルシア史を研究するための不可欠の史料となっていることはいうまでもない。