●レヴィ=ブリュール
ヨーロッパ フランス共和国 AD1857 第二帝政
1857〜1939 フランスの哲学者・文化人類学者。ドイツのヤコービやフランスのコントについて優れた著作を著し,ゆるぎない名声を保持していたが,『道徳と習俗学』(1903)を刊行した時点から「未開人の思考様式」という分野を,主なる研究対象とした。彼は〈道徳は個人に内在せず,社会によって作られ,社会に応じて内容が異なる〉と主張。この理論を人間の精神構造に適用し,〈社会が異なればその論理にも差が生じる〉と仮定した。そして,〈ヨーロッパ人の思考が論理的であるのに対し,未開人の思考は根本的に違っていて,情動に支配されており,神秘的で非論理的である〉と結論づけた。彼の説は長年の活発な論争を呼び,人類学の理論形成に多大な影響を与えた。1899年,パリ(ソルボンヌ)大学講師。1908年,同哲学史教授。1917年,科学アカデミー会員。『未開社会の思惟』(1910),『未開人の心性』(1922),『原始神話学』(1935)などの著作がある。