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●ルナン

ヨーロッパ フランス共和国 AD1823 ブルボン朝

 1823〜92 フランスの宗教思想家・セム語学者。パリのサン=シュルピス神学校に学び聖職者を志すが,1845年同校を去り,直後に正統キリスト教を放棄。のちコレージュ=ド=フランスのヘブライ学教授に招かれるが,1862年1月の開講日に,キリストを「比類ない人間」としてその神性を否定したために罷免される。1860〜61年のシリア・パレスチナ学術探検のさいの体験・実証にもとづいて,彼の最も有名な,そして当時,正統派カトリックから激しい批判を受けた『イエス伝』を1863年に公刊。ルナンはそのなかで,キリストを人間の道徳と神の理想とを告げる人間的な伝道者として描いた。これを第1巻とする『キリスト教起源史』(全7巻,1863〜81)を著す。ほかに『科学の将来』(1848)など。1871年にコレージュ=ド=フランスに復職,1883年には学長に選任され,その間1878年にアカデミー会員となる。