●両部曼荼羅 りょうぶまんだら
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金剛界(こんごうかい)曼荼羅と胎蔵(たいぞう)曼荼羅の総称。密教の根本都部(とぶ)の曼荼羅である。これを両界曼荼羅という人もあるが,胎蔵は法であって界でないから,その呼称は誤りである。金剛は智慧が堅固で壊れない喩えであり,胎蔵は母胎で行者が三句転生する過程を喩えたもの。諸法は六大無碍であるから色心不二・理智不二であり,したがって両部不二とされる。この不二の上の理智金胎であるが,金剛界曼荼羅では諸尊は智を表す月輪の上に理を表す蓮華を置いてそのなかに描き,胎蔵曼荼羅では理を表す蓮華の上に智を表す月輪を置いてその中に描く。東密では胎蔵を本有因曼荼羅とし,金剛を修生果曼荼羅とするが,台密では差別の智より平等の理に入る意味で金剛界を因曼荼羅,胎蔵を果曼荼羅とする。方角は,上方を金剛界では西とし胎蔵では東とする。道場内では,金剛界は西方に東面し,胎蔵は東方に西面して掲示する。京都神護寺の「高雄曼荼羅」・教王護国寺(東寺)の「真言院曼荼羅」をはじめ,密教寺院に遺品が多い。