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●領邦国家 りょうほうこっか

ヨーロッパ ドイツ連邦共和国 AD 

 中世末から近代のドイツに存在した地方国家。ドイツでは中世を通じて,聖俗の諸侯は高級裁判権をはじめ国家的諸権利を獲得し,13〜14世紀以降,独立国家に等しい体制をつくりあげた。1648年のウェストファリア条約は,この体制を確認し,諸侯と帝国都市が神聖ローマ帝国と皇帝を敵としない限り,国際的外交権さえ承認した。ドイツには一国全体にまたがる絶対主義国家が形成されず,諸領邦国家がそれぞれ絶対主義国家の道をたどり,18世紀には,その数は300余に達した。1806年神聖ローマ帝国が解体し,ウィーン会議によってドイツ連邦が発足したが,事態はほとんど変わらず,19世紀におけるドイツ統一問題は,この領邦国家体制に発する国家的分立状態を克服することにあった。

〔参考文献〕F.ハルトゥング,成瀬治・坂井栄八郎訳『ドイツ国制史』1980,岩波書店