●梁塵秘抄 りょうじんひしょう
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歌謡集。1179年(治承3)ごろ成立。後白河天皇撰。平安末期の今様(いまよう)・催馬楽(さいばら)・神楽そのほかの歌謡を分類,集成したもの。もともと歌詞10巻と口伝10巻の計20巻からなるものだが,巻第一断簡・巻第二,口伝集巻第一断簡・巻第十の計四部のみが現存する。今様五百数十首は,秀れた抒情性をもち,法文歌と四句神歌・二句神歌とに分けられる。法文歌は,浄土教の興起とともに,布教の具として用いられる。四句神歌・二句神歌とは,定型にとらわれない,世俗の民謡といったものである。口伝集は,法皇50歳ごろのもので,今様の芸をきわめた名人としての自負のもと,今様修練の経過などが記されている。「梁塵」ということばは,中国の故事から来ているいい方である。美声の持ち主がいて,その声により梁(はり)の塵(ちり)が,舞いたつという。全盛をきわめた今様も,時代が下り13世紀以降には,早歌などに,とってかわられてゆく。