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●リュクルゴス

ヨーロッパ ギリシャ共和国 BC390 

 (1)前390〜前324ごろ。アテナイの政治家・弁護家。アテナイで代々神官をつとめた家に生まれる。少年のころプラトンの説教を聞き,のちにソクラテスの弟子になる。前338年のカイロネイアの戦い以後ギリシアの覇権はマケドニアの手に移った。アテナイは海上商業国として海外の基地を整備し多くの艦船を建造したが,この政策の推進者がリュクルゴスであった。彼は前338年〜前326年にわたって財務監督官としてアテナイの財政を改革し,ディオニュソス劇場・パンアテナイ=スタディオン・3大悲劇詩人の像など公共建築を修復・新設した。また反マケドニア派の愛国者として活動しアレクサンドロス大王から身柄引渡しを要求されたがアテナイ市民は拒否した。(2)スパルタの伝説立法者。前9世紀ごろの人物ともいわれるが生年も没年も不明で前1000年ごろから前600年ごろまでに及んでいる。プルタルコスの『英雄伝』(『対比列伝』)の『リュクルゴス伝』に記述があるが,リュクルゴスの実在を疑う者もあり,スパルタの建国と関連した神あるいは英雄ではないかともいわれている。彼はデルフォイの神託により長老会・民会・部族・地区などの制度を定め,土地の均等分配,貴金属貨幣の使用禁止,スパルタ式の軍国的生活様式,市民の商業・手工業の禁止などスパルタ特有の諸制度をすべて定めたといわれる。しかしこれらの諸制度のなかには歴史的にみると新旧の内容のものが含まれており,長期にわたって成立・発展した制度にリュクルゴスの名が冠されたものであろう。