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●龍神信仰 りゅうじんしんこう

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 農漁村にひろく見られる水神信仰の一形態。龍は古代中国における観念上の霊獣で,わが国の龍神信仰も中国の影響をうけていることは否めないが,受容した素地は日本にも蛇を水神の表徴とする信仰が古くからあったことに存する。民間では龍神・龍王・龍権などのことばが用いられる。龍神は古くから水田耕作を基本的な生業としたわが国では,その生産に不可欠な水を司る神として信仰され,農耕生産と結びついて民間に浸透した。雨乞いが龍神が棲むと考えられる渕もしくは池沼で行われるのは全国的である。龍神は一方漁業生産とも深くかかわり,海を生産の場とする人々のあいだでは,龍神祭がひろく行われる。海上生活者のあいだにはさまざまな海上禁忌が見られるが,とりわけ鉄物(かなもの)を海に落とすことのそれがきびしい。蛇が鉄を嫌うという俗信は世界的だが,このタブーは龍神信仰が基底にあることは否めない。