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●里正 りせい

アジア 中華人民共和国 AD 

 中国の隋・唐の時代から元代にかけて,里に置かれ,主として徴税のことなどをつかさどった役。中国の歴代王朝の多くは,戸口管理・税の催促徴収・治安維持のような事務を民間に行わせて行政の補助とし,それによって地方末端の郷村を支配した。そのため,一定の戸数を基準として,自然村を改編して行政村を編成した。南北を統一した隋は郷里制をつくり,唐はこれを受けついだ。この制度は『通典』巻3食貨・郷党の条にあるように,100戸をもって里となし,5里を郷とし,里ごとに里正一人を置いた。里正は,戸口を管理し,戸籍簿をつくること,各戸に授給された田地の監察,不法行為を検察して治安を維持する,租庸調およびその他の雑税の徴収ならびに兵役召集の任務があった。この任務に失策があれば笞または徒刑に処された。里正にはこの任務と責任を負わせたので,その代わりに課役免除の特典があった。宋・金・元の時代にも,徴税をおもな任務とする里正が置かれた。