●理性 りせい
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人間の高級な認識能力で,日常的には知性・悟性と混同されることもある。本来は推論の能力,すなわち論理的および現象的な諸事態の関連づけの能力である。より具体的には,広範囲の因果関係を理解する能力である。また哲学的には,個別的な諸知識・行為を統一的な原理にもとづいて組織し,特定の理想・理念へと結びつけていく能力を意味する。それはまた,この知識・行為を反省的に批判し,客観的・普遍的なものとする能力でもある。人間の理性能力の由来・構造・意義については多くの意見があるが,中世までは神のロゴスの分有と,近世では人間が自身の内に先天的にもつミクロ=コスモスと,考えるのが支配的であった。また理性こそが,人間性の第1の本質であるとするのが一般的であった。近代ヨーロッパを中心とする合理主義の指導原理は,このような意味での理性であった。しかし理性中心の普遍化・客観化志向への反発として,感性の復権を唱える非合理主義思想も生じてきている。