●離婚 りこん
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婚姻の破綻,夫婦別れのこと。棄妻・離縁と呼ばれ,従来,夫側から一方的に妻が追い出される傾向であった。庶民のあいだに伝わる離婚関係語彙は約50例が知られ,多くは離婚となった女性に対するものだが,ナタウツ・フロムコなど養子婿についてのものもある。離婚は婚姻形態との関係で一様に解し難いものの,婚姻成立後,日の浅い時期になされるということでは一貫していたようである。江戸時代の離婚では,夫の専権で,離縁状(三下り半)を交付することが要件とされているものの,縁切寺・駈込み寺など社会的公認の女側からの逃避制度があり,それを裏付けるような縁切り絵馬の奉納や,縁切り厠などの習俗が広く認められた。また,離縁状の交付が必要不可欠の要件と解し難い習俗も少なくなかった。女の離婚にかかわる心情とともに,不幸な死を遂げた女に代わって,その実親が,死後離婚をさせるという例がいくらもあり注目される。