●六芸 りくげい
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『周礼』地官大司徒及び保氏では,礼・楽・射・御(馭)・書・数を六芸と称し,「士」身分に必須の学職・才能・技術を指す。一方,『詩』『書』『礼』『楽』『易』『春秋』の六経を六芸と称する用例が前漢より見える。董仲舒『春秋繁露』玉杯ではこの六芸(すなわち六経・六学とも称す)各々の長点を述べ,六芸の偏ねき学習による徳性の涵養を主張する。かかる意味での六芸は,先秦にすでに萌芽的に現れるが,確立は前漢以降であり,董仲舒の儒学による思想統一の献策を契機とする。六芸のうち『易』と『春秋』とが根本的なものとして重視されたが,経済的世界観の確立に伴ないとりわけ『易』の地位が上昇する。前漢末の劉向の『七略』には『六芸略』があり,それを藍本とする『漢書』芸文志では,『楽』『詩』『礼』『書』『春秋』を仁・義・礼・智・信の五常に対応させ,それらを総括するものとして『易』を位置付けるにいたっている。