●リヴァイアサン
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ホッブズの国家論の主著で,近代政治思想史の画期をなす古典的名著。1651年ロンドンで出版。リヴァイアサンはここでは平和を守る強力な国家の象徴。ホッブズは,イギリス革命の混乱の終結を願いながら,人間が国家を形成することの因果関係を理論化しようとした。彼は,国家の存在しない自然状態において人々は平等な能力と,自己保存に役立つあらゆることを行う自然権をもち,そのため危険な戦争状態に陥ると仮定した。この状態を克服し,自己保存を合理的に貫徹する方法として演繹されるのが理性の戒律=自然法であり,人々はそれに従って,彼らの人格を代表して担うべき代理人=主権者に授権することを契約し,自然権を譲渡する。すなわち,国家に統治の全権を委任したのであるから,それは絶対的権威をもつ。彼は,また臣民に自己防衛のための抵抗を認め,国家を個人の自己保存の手段とする論理を貫いた。