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●洛中洛外図屏風 らくちゅうらくがいずびょうぶ

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 室町時代から江戸時代初期にかけてつくられた京都の景観・風俗画屏風。多くは6曲1双の形式をとり,初期には右隻に下京,左隻に上京を描き,応仁の乱の廃墟から復興した商工業都市京都を描いているが,江戸時代の作品は右隻に内裏,左隻に二条城という公武の象徴を画面に入れたものが多い。現存する最古の作品は,1525年(大永5)から1536年(天文5)の景観を描いた旧町田家本(重要文化財)で,これにつぐのが1574年(天正2)に織田信長が上杉謙信に贈ったと伝える狩野永徳作上杉家本(重要文化財)である。ただし,記録のうえでは『実隆公記』1506年(永正3)12月22日条に,土佐光信が越前朝倉氏のために“京中図屏風”1双を製作したと記すのがこのジャンルの初見である。もともと扇に名所や風俗を描いたことにその源があり,大名貴族のために屏風の形式をとったと考えられている。美術史上の作品としてのみならず,風俗史料としても貴重である。