●ヨーロッパ自由貿易連合(EFTA) ヨーロッパじゆうぼうえきれんごう
AD1959
European Free Trade Association オーストリア・アイスランド・ノルウェー・ポルトガル・スウェーデン・スイスおよびフィンランドの7カ国により構成される地域的かつ経済的な国際組織。1959年11月ストックホルムでの会議により発足。当初の加盟国はイギリス・デンマーク・オーストリア・ノルウェー・ポルトガル・スウェーデンおよびスイスの7カ国だったが、1961年4月にフィンランドそして1970年3月にはアイスランドが加入した。ただしフィンランドは正式の加盟国ではなく準メンバー国となっている。その後1973年にイギリスおよびデンマークは、ヨーロッパ経済共同体(EEC)への加盟に伴ないこの連合から脱退した。ストックホルム協定では、加盟国間に自由貿易地域を設定し、非加盟国からの輸入については各加盟国が独自に関税を設けるものの、加盟国の産物については相互に無税とするべきこととした。したがって非加盟諸国に対し共通の関税を課す関税同盟とは性格が異なる。1966年12月には工業製品については連合内の関税撤廃が実現した。ただしフィンランドは翌年になった。農産物においては、ストックホルム協定とは別個に加盟国の間に二国間協定網が整備されて部分的ながら自由貿易となっている。EFTA においては、非加盟国がその産品を比較的関税の低い加盟国を経由して関税の高い加盟国へ輸出するのを防止するべく、輸入価格の50%以上は輸出国内で付加されたものであることが無税の条件とされた。その一方では、EFTA 加盟国で生産された物と見なす産品リストが作成されたが、この場合にはそのリスト内の産品がたとえ非加盟国の原産であっても無税で扱われることになるなど、いくつかの問題点があった。しかし1973年に EFTA と EC 間で協定が結ばれ、以降は“原産地証明書”方式が全面的に採用されることになった。すなわち、輸出国側の政府が信認する機関たとえば多くの場合には商業会議所などが、各輸出品についてそれが全面的な国産品であるか、あるいは国内で十分な加工を施したものである旨を明記した原産地証明書を発行し、輸入者はその証明書により輸入税を免ぜられる方式である。この方式の適用により1977年以降は EFTA 加盟国と EEC 加盟国の間には工業製品の自由貿易が実施されている。これを欧州自由貿易地域と言う。またスペインのEEC 加盟に伴い、1979年6月にはスペインとの間に自由貿易協定が結ばれた。EFTA は元来は、フランスとドイツがイニシアチブをとって結成された EEC に対抗するべく、イギリスが中心となって発足した組織であるけれども、1973年のイギリス脱退と EEC への加盟以降、EEC との間には工業製品部門での自由化が進み対立的な色彩はほとんどなくなっている。にもかかわらず EFTA 諸国が EEC との全面的な統合まで至らぬ理由には、最終的には経済・政治両面の統一をめざすという EEC の前提にスウェーデンやスイスなど永世中立国の外交理念が必ずしもなじまないことや、EEC の共同農業政策や関税同盟的な色彩には距離を置きたいとする EFTA 側の意向があるためである。EFTA の中枢機関は各加盟国の閣僚級により構成される理事会であり、ストックホルム協定の変更はこの理事会における全会一致による。また経営者代表や労働組合代表など、経済活動に関与するさまざまの立場の代表より成る諮問委員会が設けられている他、加盟国間の経済政策についての意見交換の場として経済委員会がある。一般的な事務処理はジュネーヴにある事務局で行われている。