●依坐 よりまし
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尸童とも書く。古来日本では,神霊はいろいろな媒介物に憑依することによって,初めて具体化されるものと考えられてきた。その媒介となるものとして,樹木・石・御幣・動物・人間などがあるが,そのなかで,巫女や童児などの人間に憑依する場合,その人間を依坐と言う。依坐は祭儀において重要な地位を占めている。祭礼において,神幸の行列の中心にとくに粉飾をこらし美しく装った馬上の童児が見られ,これをヒトツモノと言いすなわち依坐である。和歌山県那賀郡粉河町の祭りの一つ物は,五位の装束に笠の縁に御幣のシデを下げ,笠の頂に小鳥の尾を挟むという姿である。そして,馬上の童児が居眠りなど始めると神霊が依りついたものと判断し尊崇した。依坐に童児・童女が選ばれるのは,その清浄性と感受性の強さによるものと言える。こうした童児・童女は,神あるいは神の代わりとして神事を主宰し,氏子からの饗応を受け神の託宣を伝えたりしたのである。