●洋書輸入緩和 ようしょゆにゅうかんわ
アジア 日本 AD1720 江戸時代
1720年(享保5)1月,キリスト教関係図書に関する禁書政策を一部緩和した政策。これは享保改革における殖産興業・実学励令の政策の一環としてとられた政策で,解書として公布されたのでなく長崎奉行の通達として出された。中国船がもってきた書物のうち,少しでもキリスト教に触れている漢訳洋書や中国書物は従来どおり厳禁だが,西洋についての噂などが書かれているものは,幕府御用書物あるいは世間売買品として輸入してかまわないという通達である。この方針で解禁された禁書は,『簡平儀説』『幾何原本』『泰西水法』などの科学技術書のほか地誌や詩文などである。また,『暦算全書』などの西洋天文暦学書の輸入により洋学による改暦が進められるなど,洋学勃興の機運が助長された。しかし民間の書籍商は,その後も漢訳洋書の取扱いには慎重で,解禁された書物も永く禁書として扱われた。