●遊行 ゆぎょう
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僧侶が衆生教化や修行のために諸国を巡り歩くこと。中世から近世におよんで遊行する人々はきわだって多くなったが,その末は現代にもいたっている。近年まで村々に入ってきた遊行人には人形芝居・座頭・瞽女・巡礼・猿回し・万歳・神楽・大黒舞・春駒・札売り・山伏・巫女・六部などが数えられる。近世宗教的あるいは芸能的遊行者の多くは乞食を主とし,その種類も雑多にわたっているが,全般に念仏系のヒジリ,山伏俗神道陰陽師系に大別されるであろう。近世の宗教的遊行人や宗教的芸能民はその末端は乞食やねだり人と過小評価される傾向にあるが,時宗の遊行上人の廻国・山伏・御師の回檀などは農民の信仰,伝説,昔話などに関与したり,新たな知識を伝え文化を移入したりするなど,日本人の文化の形成に大きな役割を果たしてきたのである。これら遊行をなりわいとする人々の歴史を見逃すわけにはいかないであろう。〔参考文献〕大橋俊雄『遊行聖』1971,大蔵出版