●雪踏み ゆきふみ
アジア 日本 AD
積雪を踏み固めて歩行し易いように道をつけること。路面を露出させるような除雪をしなかった雪国の生活の一面を物語る。屋敷内の通路はもちろん,ムラ内の道路については,ムラ内の各家が決まりのところまでを分担して,雪を踏んで道をつける。そのほか,ムラ内にある道場までの道を1日交代などで踏み固めたり,隣村に近いところまでを踏み固めて,学童の通学路を確保したりする例はよくある。雪踏みは早朝のみに限らず,降り止んだ合間を利用して日中に行うこともある。こうした雪踏みは,かんじきにユキフミフカグツ(雪踏み深沓)をつけてするところもあれば,丸俵に手縄をつけたり,丸俵に先細りの持ち手をつけた踏み俵を使う例もある。また積雪があまり深くない場合には,使い古した桟俵を足につけて転用することもあった。多雪地での雪踏みは,「屋根雪降ろし」と並んで,生活を維持するために不可欠の作業だったのである。