50音順    検 索

●行倒れ ゆきだおれ

アジア 日本 AD 

 一般の旅行者や,目的もなく行先のあてもない他地方からの旅人で,飢え・寒さ・疲労・病気のため力尽き,路上や寺社の境内などで死亡すること,またはその死体をさしていう。同行者があっても穢れを嫌って放置されることが多く,死体の始末などは行倒れのあった場所の寺社・町・村その他が責任をとっている。しかし,その場合も検屍人がやってきて所定の手続きをとらねばならず,費用もかさむなどきわめて迷惑なことであった。街道筋の町村や盛り場にある寺社のなかには,行倒れの処理に必要な経費を予め計上しておいたところも多い。文献には,〈行倒もの,他国之者にて往来切手致所持候はば云々〉(大坂要用録−四・諸断書『古事類苑・政治』60)・〈手負にて無之,常之病人,又は非人乞食行倒とも,右は心得にて書付認候事〉「『宮中秘策』24)などにみえる。