●世乞い ゆうくい
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沖縄諸島の村落で行われる豊年祈願の一つ。沖縄では“世(ユー)”とは豊作・豊穣・富などを意味し,それらの招来を予祝する祭祀儀礼が一般にはノロ,ツカサなど村落の神役女性とそれを支える女性祭祀集団によって,村落ごとに多様な形式で毎年行われる。沖縄本島地域ではユークイは独立した祭祀というより,シヌグやウンジャミなど,より包括的な豊年祭の一貫に組み込まれているが,宮古・八重山地域では独立した祭祀儀礼となっているところが多い。たとえば宮古島の場合,この祭祀では御嶽の前庭で参加者が円陣をつくり,先頭に立つ神役が歌うユークィアーグと呼ぶ神歌を唱和しながら,全員が白い衣裳の裾を天にむかってすくい取る所作を繰り返して舞い踊り,ユーの招来を神に乞い願うことが儀礼の基本となる。そしてこの祭祀が行われる日の前後2週間は,一般の人々もたとえば肥料を使用しないなど,幾つかの禁忌を守り,物忌を行って豊年を願う村落もある。