●安来節 やすぎぶし
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日本海の中海に面した港町,島根県安来房の花柳界で,芸妓衆が帆船の船乗り相手の酒席で,好んで歌ってきた酒席の騒ぎ唄である。この唄の源流は,東隣りの鳥取県境港市の花柳界に1830〜44年(天保年間)いたといわれている『さんこ』と呼ばれる遊女を読み込んだ酒盛り唄の「さんこ節」である。それが安来の花柳界で『出雲拳』の下座ばやしに用いられるうちに,字あまりの長篇のものになっていった。そして歌詞の歌い出し文句をとって,「安来節」と呼ぶようになった。そののち,1867年(明治維新)前後に,名人上手が多数出現し,今日の型に近いものへまとまったところで渡辺佐兵衛・お糸親子が完成させた。そして1911年(明治44)に保存会を結成した。1915年(大正4),渡辺お糸はフジサンレコードに吹き込み,「安来節」の大流行を導いたのである。