●香具師 やし
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矢師・野士・弥四・薬師・八師とも書く。また的屋ともいう。歴史的に伝統をもった露店商であり,人々が多数集まる盛り場において,技法,口上で品物を売る。香具師の起源については,古代にさかのぼる伝承をもっているが,明確ではない。香具師として,幕府から身分権を認められたのが,1735年(享保2)である。また,活躍しはじめたのは天明以降であった。明治時代以降には的屋ともいわれ,各地に露店商組合,縁日組合,三寸実業組合などが組織された。親分子分,兄弟分関係が中心となり,家相互が結合すると親戚関係となる。営業の場所としては,都市の平日(ひらび)と,地方の祭礼,縁日のいわゆる高市(たかまち)とがある。仁義・旅・破門・盃式・襲名・手打符牒・隠話などの慣行がある。破門となるおもな理由は,[1]隠居や親分の蔭口をいった者,[2]金銭を誤魔化した者[3]親分や兄弟分のバシタ(女)と姦通した者などであった。神農皇帝を職業神として祭祀しているのは,香具師と売楽業者がおもなものである。