●役人村 やくにんむら
アジア 日本 AD
被差別村落の一名称で,幕府,大名といった権力が課した役負担を背負い役人村と称するところがある。この役負担は労働的義務である。その内容は摂津役人村の場合には死牛馬の処理,皮革の提供,下級警備,行刑,不浄物の取片付などを仕事としている。たとえば,具体的には「御城御太鼓張替」「御城御堀浮者取片付」「御城馬場の内行例死取片付」とか「天満御勘定御屋敷迎辺行例死取片付,高津御蔵・難波蔵入堀行例死取片付」および「牢御屋敷にて御仕置者一件ならびに火罪・磔罪・御肆者・他国他所へ遺し逝せられ候御仕置者ならびに相対死・牢死・小屋死取片付」を仕事としている。こうした負担も1731(亨保6)に火消方の助力の代償として大阪三御町中に「小便請担桶」を請負っている。場所によって役負担に異同がある。役者村は,芸能村のことであって,役人村とは異質なものである。〔参考文献〕盛田嘉徳『摂津役人村文書』大阪市浪速同和教育推進協議会,1970
部落解放研究所編『部落問題資料と解説』1981,解放出版社