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●文選 もんぜん

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 中国,南朝・梁の昭明太子蕭統が編纂した書。30巻。梁以前の詩と散文を集めている。周から梁までのほぼ1,000年間,約百数十人の詩賦文章800編余りをおさめ,文体別・時代順に並べる。文体は詩・賦・詔など全部で39に分つが,詩と賦がもっとも多い。詩・賦のみで全体の半数をしめるため,この両者に限って,郊祀・遊覧・贈答・行旅などの内容分類をしている。また,時代順にならべているために一種の文学史的編集ともなっている。時代別にみればやはり晋代の人が多い。隋・唐代に注が数種つくられているが,唐の李善注が最良とされている。詩と散文に関する文集として中国最古のものであるだけでなく内容もすぐれており,後世の文人にとって必読の書であった。

 ことに唐代の文官登用試験には詩賦が課せられたこともあって,よく読まれた。わが国でもことに読まれたが,中国には伝わっていない古注を含む『文選集註』が伝わっており,120巻のうち20巻余が残っている。