●モン=クメール語族 モン=クメールごぞく
アジア インド AD
東南アジア大陸部からインドのアッサムにかけて広く分布する語族。インドのムンダ語族,マレーシアのセノイ・セマン語族とともにアウストロアジア語族を構成する。文法上は孤立語で単語の活用はみられない。語順は,主語+動詞+目的語,被修飾語+修飾語が基本になっている。河川流域に定着し水稲耕作を行い独自の文明と文字を形成したモン族・クメール族と,狩猟採集・焼畑耕作を行い文字をもたない山岳少数民族に分けられる。前者のうちモン族ら現在イラワヂ川下流などに散在する少数民族だが,7〜10世紀には,いくつかの王国を成立させた。ヒンドゥー・仏教文化をとり入れ,パーリ文字を改良してモン文字をつくりだした。クメール族は現在のカンボジアの主要民族であるが,9〜15世紀にはヒンドゥー・仏教的な神権王国を成立させた。アンコール=ワット・アンコール=トムを造営するとともに,パーリ文字を改良してクメール文字をつくりだした。山岳少数民族グループとしてはヴェトナムのセダン族,ラオスのラメート族,ビルマ・タイのラワ族,ビルマのワ族・パラウン族,アッサムのカシ族などがあげられる。