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●モラヴィア

ヨーロッパ チェコ共和国・スロバキア共和国 AD 

 チェコスロヴァキア中央に位置する地方。人口360万(1963)。古くはケルト人やゲルマン系のクァディ人が住み,6世紀にスラヴ人の土地となった。9世紀前半大モラヴィア国がおこり,一時東方キリスト教の布教がはかられた。907年の同国の滅亡後,周辺諸国の争奪の的となった。1029年以後,神聖ローマ帝国やハンガリーの主権が一時及んだものの,ボヘミア王家の若年者たちが統治にあたった。12〜14世紀にドイツ人植民が盛んになり,15世紀にはフス主義が浸透した。フス派の子孫たちはモラヴィア兄弟団を組織して新教の伝統を生んだが,1526年ボヘミア王国の一領邦としてハプスブルク家の支配下に入り,政治的・宗教的抑圧を受けた。ボヘミアとの政治的一体性が徐々に破られ,1749年以後ウィーン政府に直属した。だが民族覚醒運動のもとで19世紀半ばにはボヘミアとの民族的一体感が生まれ,1918年オーストリア帝国の解体後,チェコスロヴァキア国家を構成した。