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●桃太郎 ももたろう

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 日本の代表的な昔話の一つ。構成は「婆が川から拾ってきた桃の中から生まれた桃太郎の不思議な成長」を説く前段と,「猿・犬・雉子を従えて鬼を退治に行き,勝利を治めて幸福になる」という後段とからなる。近世の成立と考えられ,赤本によって広く流布し,近代に入っても巌谷小波の『日本お伽噺』や国定教科書に載って広まり,五大御伽噺の一つに数えられている。今日においても,「桃太郎」は地方ごとに少しずつ語り方を変えて伝承されてきている。さて,昔話「桃太郎」の本源は,小さ子の物語(「一寸法師」「力太郎」など)にある。つまり,一人の英雄の異常な生誕から,異常成長・動物援助・危難克服をへて幸福な結末にいたる一代記の形である。柳田国男は「桃太郎」を小さ子神話の零落とし,本来は話の結びに,幸福な婚姻と一族の始祖伝承があったろうと仮定した。あるいは,「桃太郎」を,民俗社会のなかの通過儀礼,特に成年戒の反映とみる考え方もある。