●喪服 もふく
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喪服は葬式のおりに喪主や近親が着る衣服をいう。もとは,喪に服する期間,着用していた。したがって,喪が明けることを,古書には除服と記している。古代の貴族は,喪服としては,黒椽衣といって黒色のものが多く用いられたようである。しかし,一般庶民は白を基調とするものであったと思われる。また,今日の葬送習俗では,広くイロといわれて,近年までは白い衣服の着用が一般であった。現在のように,黒に変わったのは,そう古いことではない。信州諏訪では,色を着るといって,男は紋服の上に白木綿の袖無し羽織の如きものを左前に着て,その上に帯をしめ金剛杖をさし,女は白のかつぎを頭から被り背に垂らした(柳田国男『葬送習俗語彙』)。イロは白の陰語だろうというが,津軽では,頭から被る白布をシロ,志摩半島では,イロカケといって,死者との血の濃淡によって,白・赤・黄と襟にかける布の色が違う。森谷周野のいうように,イロはシロの隠語ではなく,血縁のイロかも知れない。