●餅 もち
アジア 日本 AD
糯米(もちごめ)を蒸して臼に入れ杵で搗いたものを,伝統的に餅と呼ぶ。糯米に加えて,粳(うるち)米・粟・きびなどの穀類,栃などの木の実,シソや海苔などをまぜて材料とするものも総称される。したがって,糯米だけでつくる餅をマモチと呼ぶこともある。形は正方形・長方形・菱形など四角のもの,球状・円形・カマボコ型のものが一般的である。旧来,餅は臼と杵を用いて搗き自家生産されてきたが,近年では機械化されて,材料を圧し,こね,つぶしてつくられるようになった。餅には稲の霊が宿っているという古くからの考えから,霊力を身につけるハレの日の食物として,正月に供える鏡餅や雑煮としてのほか,さまざまな祝事や神事に欠かせないものとして生活化されてきた。よって,正月に供える餅搗きは,29日を“苦餅”として避ける風習も残っている。餅のいわれには,食糧としての保存性,長もちからくるとされる説など数種ある。