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●モース

ヨーロッパ フランス共和国 AD1872 フランス共和国第三共和政

 1872〜1950 フランスの社会学者。同じく社会学者であるE.デュルケムの甥にあたり,ともにフランス社会学の創設と展開を担った。モースはおもに「社会学年報」誌を舞台に,デュルケムや H.ユベールらと協力して社会学的な一般理論を民族誌学からの具体的な資料によって肉付けし,展開させた。集合表象と社会構造の相互関係を明らかにした『分類の未開形態』(1901,デュルケムとの共著),「全体的社会的事実」の考え方を豊富な民族学的資料で裏付け,社会関係の原理として互酬性を抽出した『贈与論』(1925)などが代表的研究である。モース自身はフィールド=ワークの経験のない社会学者であったが,1925年以来,パリ大学の民族学研究所の開設に協力し,1939年にナチの侵入によって職を追われるまで後進の育成につとめ,数多くの民族学者,人類学者に影響を与えた。

〔参考文献〕E.デュルケム・M.モース,小関藤一郎訳『分類の未開形態』1980,法政大学出版局

M.モース,有地亨他訳『社会学と人類学』2巻,1973,76,弘文堂