●メラネシアン=ルネサンス
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ハワイでは1970年代中盤に,原住ハワイ人の伝統的権利の回復や,伝統文化の尊重についての要求が高まり,同時に,伝統的価値観を見直す気運が生じ,そのなかで,ハワイアン=ルネサンスということばが用いられた。また同じころ,ニュージーランドのマオリ人のあいだでも同様な動きがおこり,ここではマオリ=ルネサンスという語が用いられた。さらに,これに呼応するかのように,オーストラリアのアボリジニーズの運動のなかでも,アボリジナル=ルネサンスが唱えられ,また1980年に独立したバヌアツを中心に,メラネシアでも,メラネシアン=ルネサンスが唱えられるようになった。これらのルネサンス運動は,長いあいだ,欧米のキリスト教文明を絶対的なものとして押しつけられてきた太平洋諸島の人々のなかに,欧米文明が必ずしも絶対的なものではなく,土着の先祖伝来の価値観や習慣のなかに,環境に調和した素晴らしいものがあるとの認識が生じたことからおこった。たとえば教会におけるキリスト教の儀式や,そこで使われる器物にしても,必ずしも欧米と同じである必要はない,と考える立場にいたったものである。