●メアリー=ステュアート
ヨーロッパ 英国 AD1542 チューダー朝
1542〜1587(在位1542〜67)旧教徒のスコットランド女王。ジェームズ5世の娘。美貌・才芸に恵まれながら,宗教がらみの政争,エリザベス1世(以下女王)の旧教諸王への警戒策のはざまで流転,薄幸の運命をたどる。多感で種々の立場に情を示そうとし,嫉妬と誤解を生むところ多かった。母方ギーズ家の政略で5歳にしてフランス皇太子と婚約,結婚(1558)までフランス宮廷で養育され,音楽・詩歌・外国語を見事にこなした。夫フラソソワ2世の早死で帰国,親政に入る(1561)。すでに新教貴族の台頭著しく勢力対立激化のなか,女王の干渉を退けて旧教徒ダーンリ伯と結婚(1565),さらに放縦の伯を暗殺したボスウェル伯と婚する(1567)に及び,反対勢力が子ジェームズ6世を立てメアリーは幽閉された。手元で監視する意図から女王はその脱出を助け,以後19年間メアリーをイングランド各地で軟禁状態に置いた。旧教勢力の女王廃位の動きが潜在するなか,バビントンの女王暗殺計画が発覚(1586),メアリーは文通がもとでこれに加担の疑いをもたれ,1587年弁明も空しくフォザリンゲー城で処刑されて波乱の生涯を閉じた。
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