●室生寺 むろうじ
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奈良県宇陀郡室生村にある平安初期創建の代表的山岳寺院。奇岩渓流にのぞむ室生の地は,古来龍穴神の居所とされた所で初め祈雨の神宮寺が建立された。8世紀末興福寺の大僧都賢環が室生寺を開き,のち興福寺の別当,天台・真言宗の僧たちがここに止住し,9世紀末には法相・両密修学の道場となった。その後江戸時代初期まで興福寺に属していたが,鎌倉時代真言宗の勢力が進出し,現灌頂堂,奥の院大師御影堂が建てられ密教系の絵画・仏具が多く伝えられることになった。元禄以後真言宗豊山派に属し明治初期一時衰微したがその後復興,昭和39年真言宗室生寺派を成立させた。古来女人禁制の高野山に対し,女性の参詣も許されたので女人高野と呼ばれた。高さわずか16mの五重塔・金堂(平安初期)・本堂(鎌倉),弥勒堂の釈迦如来像(平安前期)・金堂の釈迦如来像・薬師如来像・地蔵菩薩像・十一面観音像(平安初期〜末期)などの一木造彩色像,伝帝釈天曼荼羅図(平安前期)など多くの貴重な文化財をいまに伝えている。〔参考文献〕『日本古寺美術全集8』1982,集英社
『原色日本の美術5』1975,小学館
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